安全な家
こんにちは。工務の古賀です。
元旦に発生しました能登半島地震により犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、
ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げます。また、厳しい寒さと今だ続く大きな余震の中
被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。被災された皆さまの安全と被災地域の一日
も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
阪神淡路大震災から今日で29年、今回の巨大地震の発生に伴いまして「安全な家」について私が思うところを書かせていただこうと思います。
地震発生時の大津波警報から始まり日が経つに連れて被害の全貌がわかってくる中で家屋の倒壊
で命を落とされた方も多くおられました。報道の中には目の前で家族が下敷きとなり、手を握り
会話が辛うじてできた状態にもかかわらず、助け出す事ができず握った手がだんだん冷たくなっ
ていったという被災者インタビューがあり、ご遺族の計り知れない無念さを感じました。
地理的悪条件もあり救助が難航した事も非常に悔やまれます。
地震は台風や水害のように予知ができないので発生時に何処に居たか重要だと思いますが
就寝中で家族全員が自宅に居てもし倒壊により1階が2階に押しつぶされるような事となれ
2階に居たとしても命を落とすかもしれません。
日本においては建築物について建築基準法及施行令等の法令により耐震基準が設けられています。
よく言われる「耐震」です。1950年に初めて基準が規定され1971年・1981年・木造住宅に限って は2000年に大きく改定されましたがこの耐震基準については多くの方が間違って理解していると言われています。
「耐震基準を満たしていればどのくらいの震度まで耐えられるの?」
「数年前に新築したのにこの前の地震で壁や基礎にひびが入った」「建具は開かなくなった…」
「家か傾いた」など。
基準法で定められている耐震基準は最低限の基準で最大の目的は「人命を守ること」とされ、 1981年改定後の耐震基準を満たすことで一度の震度6強~7(観測史上最大)の地震で倒壊を免
れ、震度5強までの地震で軽度なひび割れ程度とされています。もちろん耐震基準にも等級があり
最高レベルの3では一度の大きな地震にも大きなダメージも無く住み続けることが可能な基準です。
ですが今回の能登半島地震では昨年震度6強の地震があり8年前の熊本地震では震度7の地震が2度
ありましたので前震のダメージによる家屋倒壊もあったようです。
現在、日本のどこで巨大地震が起きてもおかしくないと言われています。
私の自宅は鉄筋コンクリート造ですが倒壊しやすい1階ですので耐震構造でもとても不安です。
地震の度に思いますが今住んでいるお宅は地震が来ても大丈夫でしょうか?
全国の住宅耐震化率は概ね9割弱だと言われていますが震度6弱以上に耐えうる耐震化率は7割程度
だそうです。
頑丈な家も魅力的ですがまずはご自宅が命を守る「安全な家」なのかを考えてみてはいかがでしょうか?
もしかしたら近い将来地震で傾いた我が家を眺めながら
「この家が踏ん張ってくれたおかげで家族が命を落とさずにすんだ」
と思う日がくるかもしれません。